La Fonteverdeのご紹介

 

「La Fonteverde」は、2002年に鈴木美登里を中心に結成された日本では数少ない本格派声楽アンサンブルです。16世紀~17世紀イタリアのマドリガーレをレパートリーの中心に据え、当時の声楽曲の本質である「言葉と音楽の融合」を目指し、年に2回の定期演奏会とクリスマスコンサートをベースにした着実な活動を展開しています。ソリストとしても各方面で活躍中の実力派メンバーによって構成され、声の持つ可能性を最大限に発揮し、生き生きとした表現と美しいアンサンブルの実現を目指しています。
 

マドリガーレとは


「マドリガーレ」は14世紀イタリアでその原型が誕生し、当時北イタリアの宮廷で活躍していたフランドル人たちによって発達していきました。16 世紀初頭に復興が高まったペトラルカの叙事詩をきっかけに、作曲家たちは当時流行した物悲しい恋愛詩に競って曲を書きました。こうしてマドリガーレは当時ヨーロッパ音楽の主流となり、ルネサンス・イタリア音楽を象徴する一大分野にまで成長しました。この時代のほとんどすべての作曲家がマドリガーレを作曲していますが、それらの作品群に触れるとき、このジャンルがいかに劇的で表情豊かなものであり、ひいては当時のイタリアの文化がいかに豊かなものであったかをうかがい知ることが出来ます。
 

マドリガーレの魅力


16世紀多声楽曲のスローガンが「言葉には音楽によって生きた心を」であったように、「詩」の心を音によって伝えるということが一番の醍醐味であると言えるでしょう。マドリガーレ作曲家たちは言葉の持つ意味やそこに含まれる感情を聴き手に伝えるべく、様々な手法を用いて作曲しています。時代が移り変わるにつれてその技法も変化していき、後期マドリガーレの代表的作曲家であるルカ・マレンツィオやクラウディオ・モンテヴェルディ、カルロ・ジェズアルドらによって頂点を迎えます。編成こそ小規模ではありますが、一つずつの詩に込められた音による表現の幅広さにはオペラを彷彿とさせるものがあり、一度お聴きいただければ、このジャンルが当時大流行した理由がお解りいただけるものと確信いたしております。

ラ・フォンテヴェルデは「声による言葉の表現」に焦点を当て、日本ではまだあまり知られていないこのジャンルの魅力を出来るだけ多くの方に知っていただけるよう活動を展開しています。 皆様の温かいご支援を心からお願い申し上げます。